セイヨウオオマルハナバチのコロニーから分離された州粕淵肌如肌鋸機微胞子虫と日本産マルハナバチへの感染

摘要

セイヨウオオマルハナバチ＆刑血び抽明恨痛はユ一ラシア大陸原産の訪花性昆虫である. 1980年代の後半に施設栽培トマトのポリネ一夕一として利用するために大量生産技術がベルギ一で開発されて以来，本格的な商品化が進み，日本にも1991年からベルギーおよびオランダから農業資材として輸入が始まった（松浦，1993；岩崎，1995；小野，1997）.　 現在，日本では年間約6フラ箱のコロニーがトマトなどの花粉媒介昆虫として販売されており（五箇,マルハナバチ普及会，2003），セイヨウオオマルハナバチをハウスに導入することによって，ホルモン処理の労力削減やトマトの品質向上，さらには減農薬も促進されるなど，多大なメリットが農業従事者および消費者にもたらされた．しかし，その一方で，ハウスから逃亡した女王バチが野外で営巣したとみられる野生巣が1996年秋と2002年初夏に北海道で発見されるなど，本種の野生化が示唆され，餌資源や営巣場所をめぐる競合や，在来種との交雑など生態系への影響が懸念されるようになった（五箇，1998；鷺谷，1998；五箇,マルハナバチ普及会，2003）．実際，セイヨウオオマルハナバチは，餌資源が限られた環境下では可能な限りの植物を利用し，ミツバチを含む他のハナバチよりも採餌能力が高 いとされている(Dafni, 1998).さらに室内の交I宅実験の結果から在来種の工ゾオオマルハナバチBombus hypocrita sapporoensisとセイヨウオオマルハナバチの間に雑種が生じる揚合もあるとされる(光畑,小野,未発表).また,マルハナバチ頬に病気を引き起 こす病原体ならびに体内寄生惟天敵として, 2穐のウイルス病,数種の菌類, 3種の原生生物, 1種のセンチュウの他,多種にわたるダニ,メバ工,ニクバ工,コマユバチ等が知られ(Macfarlanectal., 1995),こうした寄生生物の検疫を-切行わずに大量のコロニ-が持ち込まれていることについても,生態系への影響が懸念されている(Goka et al.,2001).本研究では,花粉媒介用の商として輸入されたセイヨウオオマルハナバチが原生動物の-種である微胞子虫に感染していることを確認し,この徴胞了.虫の形態的および生態的特惟に関する調査,および日本在来のマルハナバチヘの交美感染実験を行ったので,ここに報告する.いとされている(Dafni, 1998).さらに室内の交I宅実験の結果から在来種の工ゾオオマルハナバチBombus hypocrita sapporoensisとセイヨウオオマルハナバチの間に雑種が生じる揚合もあるとされる(光畑，小野,未発表).また,マルハナバチ頬に病気を引き起こす病原体ならびに体内寄生惟天敵として, 2穐のウイルス病,数種の菌類, 3種の原生生物, 1種のセンチュウの他,多種にわたるダニ,メバ工,ニクバ工,コマユバチ等が知られ(Macfarlanectal., 1995),こうした寄生生物の検疫を-切行わずに大量のコロニ-が持ち込まれていることについても,生態系への影響が懸念されている(Goka et al.,2001).本研究では,花粉媒介用の商品として輸入されたセイヨウオオマルハナバチが原生動物の-種である微胞子虫に感染していることを確認し,この徴胞了.虫の形態的および生態的特惟に関する調査,および日本在来のマルハナバチヘの交美感染実験を行ったので,ここに報告する.