ブルキナファソ，モシ台地の小流域における土壌のトポシークェンスと農耕適性

摘要

ブルキナファソ，モシ台地の小流域において，地形、トラソセクトに沿って土壌のトポシークェンスを記載するとともに，土壌分析を実施した．その結果をもとに各地形単位ごとに土壌を分類し，農耕地としての適性を考察した．得られた知見は以下の通りである．化石化グラシ上には，Lithic LeptosoIsが主に分布する．地表から数cmの深さにある硬いベトPフェリック層のため，有効土層が浅く農耕に利用されない．一方，グラシ上にほ，トラソセクトごとに異なるタイプの土壌が分布する．白ボルタ川支流の上流域には，下層がSL～SCL質なFerric LuvisoIsが主に分布する. 大きい透水性（飽和透水係数ほ」土壌断面を通じて, 10~(-3) cm s~(-1)のオーダー）と深い有効土層（100cm以上）を有するが，酸性で自然肥沃度は低く，養分も少ない．中流域では，B層の発達程度によってChrt）mic CambisoIsとFerric LuvisoIs が主に分布する. 上流域の Ferric LuvisoIsに比べてやや肥沃であるが，透水性は低く，また撤密なシルト質層やベトロフェリック層が有効土層を浅くしている．白ボルタ川河岸域には，礫質なEutric LeptosoIsが主に分布し，物理的にも化学的にも不良な条件を有する．河岸平坦面には，表層からシルトに富むEutric CambisoIsが分布する．その有効土層ほ100cm以上あり，保水性はもっとも大きい．さらに自然肥沃度が比較的大きく，養分も多いことから，農耕地としてもっとも適していると評価できる．