水稲流入施肥における田面水の電気伝導度と肥料養分の相互関係

摘要

近年，水田の大区画化に伴いそれに対応した中間管理作業技術の確立が急がれている．追肥については簡易で軽労なことから流入施肥が注目されている．本技術は古く1960年代に開発されたものであるが，現在では複数の肥料メーカーから畑用の軽く水に溶解しやすい顆粒状肥料を水口に施用して用水とともに拡散させる方法が普及しつつある．現在の流入施肥は現場主導で普及してきたことや1ha規模の圃場で実施されていることから肥料の均一拡散性は簡便なため主にECメー夕を使用した電気伝導度で計測されている．著者らほ久保田の提案する液肥の施用法を検討しているが電荷を有しない尿素を主体とした肥料を使用していることもあり田面水の電気伝導度が果たしてどの程度肥料養分濃度を反映しているのかを検討した．