キュウリとカボチャにおけるケイ酸の吸収特性

摘要

作物のケイ酸に関する研究ほ，米麦を中心に古くから行われ，近年，イネはもとより，野菜への有用性と役割も明らかになりつつある．　 ケイ酸は土壌中に約33％含まれているが，元来野菜にとって必須元素としてほあげられてはおらず，一般にケイ酸補給の目的で，土壌への施与や養液栽培での培養液への添加などは，極一部を除いて行われていない．むしろ農家でのキュウリの接木栽培でほ，ケイ酸の吸収によってもちらされる果実の果粉（ブルーム）発生が，商品価値を著しく低下させるとされ，ケイ酸吸収の少ないブルームレスのカボチャ台木の発見以来6），ブルームレス台木への接ぎ木栽培が一般的となっている．