模擬的な堰堤からコンクリートやプールに落下したモクズガニの生残率

摘要

モクズガニEriocheiy japonica（DEHAAN，1835）は，北海道，本州，四国，九州，琉球列島および小笠原諸島にわたる日本全域の河川に広く分布している。本種は川を降りて海域（海水が混合する汽水域も含む）で交尾、産卵を行う降河回遊性の生活史を看している。 ふ化したゾエア幼生は海域で育ち，メガロバ幼生になると淡水域に入り，やがて椎ガニに変態して活発に川を遡上する。 本種は内水面漁業の有用種であるが，川の途中に魚道の無いダムや砂防堤などがあると，回遊経路が遮断されそれより上流域の個体群は衰退する。 この個体群を復元させるために，著名等は椎ガニを遡上させる魚道を開発している。