生体負担からみるWBGTを基にした熱中症予防の為の運動指標の検討

摘要

今日、スポーツ人口が増加するとともにスポーツ時の暑熱環境下における熱中症の発生も後を絶たないのが現状である。 熱中症の予防策として日本体育協会においてはWBGTの測定を薦めており、その測定値に基づく運動指針を出している。 WBGTは気温と湿度と梅射熱を総合した環境温度であり、熱中症の予防には効果的であるとされている。しかし、競技スポーツから生涯スポーツまで様々なスポーツ場面が考えられる中で、「WBGT＝31以上の時は運動を中止する」といったように全ての運動着に一律の環境温度で運動を一定に制限する事は問題である。 そこで、鍛錬者と非鍛錬者に日本体育協会が出している運動指針の環境温度ごとに、三段階の運動強度の運動を行わせ生休負担を比較、検討するとともに、WBGTと運動強度の関係からWBGTによる熱中症予防の許容基準にちいて考察した。