「北海道における粗飼料の自給と利用促進の取組み」

摘要

北海道に所属機関をもっ草地研究者や関係者は，草地学の情報交換の機会に恵まれている。北海道草地研究会には272名，北海道畜産学会には305名の会員がおり，毎年，一般研究発表卓話題のテーマを取上げたシンポジュウムが開催されている。このように，情報交換が盛んなのは北海道の草地や飼料作物畑面積，乳牛飼養頭数および生乳生産量が都府県に対して占める割合が高く，酪農産業が盛んなことが背景にある。　北海道の学会は，大学の教員，研究機関の研究員，酪農産業の関連企業職員，JA営農指導員あるいは普及指導員など様々な立場の関係者が会員になっている。研究成果の発表は，酪農産業に貢献することを目標にしたものが多いことから，関係者が多く参加する。このように，酪農産業の構造，自給飼料の生産と利用の多様化，酪農産業の今後の発展方向などを議論できる場として機能している。