沖縄の国営かんがい排水事業の現況

摘要

沖縄において潅漑施設の要望が高まったのは，本土復帰前年の昭和46年に八重山地方で191日間の干ばつを経験したことが契機となり，本土復帰と同時に石垣島農業開発調査が開始され，昭和50年に着工した宮良川農業水利事業が国営事業の第1号となった。 ご承知のとおり，平成14年5月15日に本土復帰30周年を迎えたが，沖縄振興開発特別措置法に基づく，第3次に及ぶ沖縄振興開発計画においても本土との格差是正には至らず，平成14年4月制定の沖縄振興特別措置法においては，従来の格差是正を基調とするキャッチアップ型の振興開発からフロンティア創造型へとギアチェンジが図られたところである。