グループインタビューによる消費者ニーズの把握

摘要

従来のマーケティングは，大量サンプルによって平均的な消費者像を把握し，商品を大量提供するといった形が主流であったが，消費者ニーズが多様化、個性化する中で，こういったリサーチ手法には限界がみられるようになった。 そこで，多様な価値観を持つ消費者に対して多元的にアプローチしようとする考え方が注目されるようになり，定性的なアブローチが重視されるようになってきた（注1）。 その中でも，グループインタビューは個人ではなく複数の人を対象に同時にインタビューすることで，1）自発的な発言が促進される，2）ある発言が次々に別の発言を誘発する，3）個人面接ではみられない新しい発想が出てくる，4）意見の形成過程、集約過程が観察できる等の利点があり（注2），有効な調査手法であるということができる。