メコンデルタに適した小型樹乾燥機の開発

摘要

ベトナムは世界でも有数の米生産国で，2001年の水田面積は748万ha，生産量は約3200カトンに達し，生産量は世界第5位である。 また，輸出量はタイに次いで世界第2位で，世界の米輸出量の18％をベトナム産が占めている。 メコンデルタはベトナムの南部メコン川河口に近くに広がる39，00Okm~2の地域を指し，ベトナムの米生産の45％に達するベトナム最大の稲作地域であるが，米生産に関わるいくつかの問題を抱えている。 そのひとつが不適切な籾乾燥によるロスと品質低下である。 メコンデルタでは，昔から天日乾燥が一般的で，雨期作では高水分で収穫されるにもかかわらず，何日も降雨が続くことや，突然の降雨により，適切な乾燥が行えないことが多い。 これらが原因となり，胴割れによる籾すり，精米時の砕米発生や，乾燥不十一分による変色米の増加となり，品質低下による米価の低下につながっている場合もある。