農業の潜在力を活かし新たな挑戦 －6兆円で新産業創出を目指す－

摘要

農業分野で新たに6兆円規模の産業を創出しようというプランが発表された。これは石破農相が3月10日に開かれた政府の経済財政諮問会議で提案したもの。テーマは「農業、農村の潜在力を活かした新たな挑戦」で，緑と水の環境革命としている。以下，項目ごとに内容を紹介する。　①耕作放棄地：センサス調査で39万ba。わが国農地1ha当たりの農業総生産額は102万円（平成18年）。仮に10万baの放棄地で営農を再開した場合を仮定すると，新たに1，000億円の農業生産が見込まれる。　②バイオテクノロジー：わが国のスギ花粉症患者は約3，800万人と推定される。これらの人々が医療費や関連費（マスク，目薬など）として約2，300億円を毎年支出している。発症を抑制する花粉症緩和米には市場からも大きな期待がある。　このほか，バイオマス資源による発電，耕作放棄地への太陽光パネルの設置，小水力発電，食品廃棄物の利用などをあげている（省略）。