イムノクロマトグラフィーを用いるカドミウム分析キットの開発

摘要

2007年8月，玄米中のカドミウム含量の測定を用途とするカドミウム分析キットが住化分析センターより発売された。本キットは，電力中央研究所，関西電力，住化分析センター，エンバイオテック、ラボラトリーズの4者が共同で開発したものであり，カドミウムの検出原理として，生物の抗原抗体反応を利用している。世界的に食の安全に対する関心が高まりつつある中，Codex委員会によってカドミウムに関する国際的な基準値が米を含む穀物，野菜，魚介類などに対して定められたこともあり，生産や流通の現場から簡易なカドミウムの測定法が求められている中での商品化であった。