TPPの関税撤廃構造——農林水産品を中心に

摘要

TPPの関税撤廃率は全品目で95%、農林水産品は81%であることがすでに明らかになつている(品目数ベ—ス、以下同じ)。他の11か国は軒並み99-l00%であり、日本の水準が相対的に低いのは事実である。また、表1に示したように、農林水産品についても、日本についで関税撤廃率が牴いのはカナダ(94. 、1%)、ペル— (％、。％)、 メキシコ(96.4%)の順であり、米国も8%である。これらからすると、日本の81%という水準は「特別扱い」に映るかもしれない。このことは、10年以内(=発効11年目まで)の関税撤廃率をあらわす自由化率を見ても、同じことがいえる。日本の農林水産品の自由化率は？3 . 8%であり、これに続くのはメキシコ(s.3%)、米国(s-.3%)、カナダ(M 、1%)の北米3国となっている。