野生鳥獣被害対策とその資源利甩によるビジネス化

摘要

農家にとって野生鳥獣が農作物に及ぼす被害は深刻である。I方で生物の保護もまた自然環境の維持には欠かせない。そのバランスをどう図りながら、資源として活用すべきか。鳥獣保護法の改正、地域資源としての活用の現状を概観し、シ力とイノシシの資源活用事例をそれぞれ紹介する。本稿では野生鳥獣の被害の現状、鳥獣保護法の改正の背景、シカ、イノシシの資源活用の事例について考察する。捕獲したシカ、イノシシを単に埋めたり燃やしたりするのではなく、食肉等への資源活用が望まれる。シ力の資源活用事例として、兵庫県丹波市の(株)丹波姫もみじを、イノシシの資源活用の事例として島根県江津市のイノシシ加工販売センター「梗木の郷」をとりあげて考察する。