第2部林業の明日を切りひらく:eコマースと長伐期林業－木造文化遺産のための部材需要と大径木を所有する林業家とをマッチさせる試み

摘要

当社は、原木市場を経営しております。造材された原木を需要者に販売する原木流通に永年かかわってきました。最近の原木流通の顕著な傾向に、大径木の出初が少なくなったことがあります。 これは国内大径木の希少化に伴うものであり、次第に長大サイズの木材の確保が難しくなっています。 一方で、文化財である木造建築物の修復や復元の事業には、用材として大径木が必要になります。 国内の大径木を大量に確保することはたいへん難しいために、最近では外材の使用が多くなっています。 どうしても国産材を使用するとなれば、建築討画の初期の段階で、用材確保の可否を調査することが必要になってきます。