産地、農場と食卓を結ぶ一創り手との連携を結ぶには

摘要

生産者と食卓を結ぶとりくみのなかかられまで思いもっかなかった新たな成果が生まれている。物心両面での連携を図るために必要なことは何か。現場での「創リ手」の活動に、その協働のヒントをみる。今号の『農業と経済』誌のテーマは、「幸せの食卓を求めて—食育推進の第二ステ，ジ」である。食育基本法が2005年に制定されて以後、自治体や企業において「食育」と冠した活動が見られ、メディアにおいても一定の注目を集めるようになった。とうした現状を鑑みると、政策的な食育は「第一ステ，ジ」を終え、次の段階に移行していると見ることができよう。また、私が生産者と消費者の相互理解を促すようなとりくみや教育活動に着目し、調査.研究をはじめた当初(1990年代後半)と現在とでは、生産サイド、消費サイドともに、食や農に関する活動が、ある程度受容されるようになってきたと感じている。