島根県特産園芸作物の利用に関する研究 津田カブの低温漬けによる脱色軽減，ボタン花弁色素.による寒天菓芋の着色，タラノメの除皮/高濃度GA滴下による促成萌芽—

摘要

島根県特産の花卉、野菜には多くの作目があり，筆者らは1982年に県内を1年かけて調査し当時の 様子を報告した（細木、浜田1983;写真1-1-1-13). それらの多くは現在も栽培されており，新たな品目 も加わっている（表1).これらの栽培地の位置と年 平均気温を地図に尹した（図1).既に大根島のボタ ンの調査と品種分類、開花調節実験、県西部のヮサ ビの調査とin vitro増殖実験ゃミヨウガダケの促 成、抑制実験について報告した（細木、日浦1984， 細木ら1986,細木2010).またこれらの他に，津田カブ漬脱色軽減，ボタン色素利用菓子，タラノメの促成萌芽についても1980年代前半から後半にか けて実験を行っていて一部発表しているが，ここで は未発表データを含めて報告する.なお，最近小林 ら（2010)は，島根県の野生ハマダイコンから辛み が強くソバの薬味に適した'出雲おろち大根を育 成しその経緯を説明している.また小林らのグルー プは松江特産津田カブを育種導入した花茎可食型 野菜を育成している（2007).さらに山陰地域の河 川に自生するキシッッジの形態やDNAの変異を調 ベて花卉資源の評価を行ったり（2007， 2008),島 根半島周辺に自生するハマボゥフゥの特性調査を 行っている(2008).春木らも既に,特産新野菜'あ すつこ，（ブロッコリ 一Xビタミン菜（1954年島根辰5式冃種))