ミカン産地における光センサー導入および利用の実態と課題

摘要

ミカン産地においては，糖度などの内部品質を測定選別する光センサーの導入が，1990年代末から急速に進み，現在は主要な産地のはとんどで導入されている普及段階に達している．光センサーの利用が一般化しているため，光センサーの導入のみで，産地が市場競争で優位な立場に立てる状況ではなくなっている．したがって，現状では産地の条件に応じて，如何に有効に光センサーを活用していくのかが，ミカン産地にとって大きな課題となってきている．そこで本稿では，光センサーを導入している産地の実態調査から，ミカン産地における光センサーの導入および利用の実態を明らかにするとともに，今後の課題を検討していきたい．