農産物直売所における購買行動の特徴と店頭マーケティング方策

摘要

農産物直売所ほ，農業者における新たな販売チャネルとして，また，地産地消の推進や地域農業の活性化に向けた手段として，その役割への期待が大きいしかし，近年，各地で多数の農産物直売所が設立される中，店舗間の競合により売り上げが低迷する等，その運営をめぐり厳しい環軌こ直面する直売所も生じてきている．　このような中，食料品を対象とした消費者の購買行動については，店頭で購入商品を決定する非計画購買の比率が高いこと等が明らかにされてきている（中嶋河野［2］）．また，食品への消費者ニーズが多様化する中，特別栽培農産物や新規品目，伝統野菜等従来の農産物と異なる新たな特性を拝っ農産物の生産に取り組む産地が増加してきている．このことは，農産物の販売に際して，商品そのものの品質向上に加え，パッケージの工夫やPOPによる情報提示を通し，これらの商品特性を伝えていくことの重要性を示唆している．