発展途上国が直面する砂漠化に関する国際シンポジウムに出席して

摘要

1999年10月6日，7日に中国科学院蘭州沙漠研究所の創立40周年式典の一環として，蘭州市で「発展途上国が直面する砂漠化に関する国際シンポジウム」（International Symposium on Desertification Facing Developing Countries）が開催された。 　 蘭州市は中国中北部，標高約1，500mで黄河の河谷に東西に細長く広がる人口約170万人の街で，敦煙への空路中継点として知られている。 　 今回のシンポジウムに参加したのは，私たちが蘭州沙漠研究所と中国の砂漠化に関して既に10年近く共同研究をしていることに加えて，私の研究室に95年2月から科学技術特別研究員として1年半滞在した王清氏が，弱冠40歳で（現在の中国では決して珍しくはないが）現在所長代行を務めてることから，友人として少しでも彼を盛りたてることができればという理由からであった。