動物用医薬品における牛海綿状脳症対策－安全性確保のための現状と展望－

摘要

2001年に発生した牛海綿状脳症（BSE）は、我が同の畜産に大打撃を与えたばかりでなく、食の安全性にも大きな波紋を投げかけた。 このような中、BSE初発直後から、と畜場での全頭検査及び特定部位の焼却により、食肉の安全性が確保され、肉骨粉等の反すう動物飼料への使用禁止により、BSE感染ルートが遮断される等、短期間でBSE対策が施された。 これまで摘発された7例の出生時期は、1995年12月から1996年4月に限局されているが、これらの感染源は特定されておらず、あらゆる可能性のある物質について調査が進められている。 当然、動物用医薬品（医薬部外品も含む。 以下同様）もその対象物品であり、反すう動物由来物質の含有の有無、含有している場合は感染リスクのある臓器か否かの調査等を実施してきた。