TSWV媒介虫の生態および防除対策

摘要

トマト黄化えそウイルス　 （TSWV）は数種のアザミウマ類により媒介される。 特に一九九〇年に侵入が確認されたミカンキイロアザミウマがTSWVを媒介する主要なアザミウマと考えられるので、ここではミカンキイロアザミウマの生態を紹介し、その防除対策を考える。 ミカンキイロアザミウマは成虫でも体長一～二mm、紡錘形で（写真1）、雌成虫の体色は夏期には黄色、冬期には黒褐色と変異し、春と秋はその中間色もある。