震災を伝え学ぶスタディツアーから復興ツーリズムを考える

摘要

貸切バス事業者も，規制緩和による自由化の流れの中 で様々な事が起きながらも増え続け，岩手県内だけでも 90数社に及んでいる。過当競争はいうまでもなく，企 画力と営業力に磨きをかけながら旅客輸送の基本である 安全を最優先させた取り組みと接遇サービスのレベルアップ等によるバリュープロポジションを追及している真 っ只中で，2011年3月11日，東日本大震災が発生した。震災当日，沿岸域運行途中の当社貸切バスのうち浄土 ヶ浜を見学する首都圏ツアー客を乗せた貸し切りバス1 台が駐車場で待機していたが，レストハウス従業員の「津 波が来るぞ.」の大声と乗務員の機転と判断で急いで バスに乗せ込み高台に避難し，間一髪で難を逃れた。