実大構造用木材のせん断試験法の開発

摘要

莫大構造川木材のせん断試験法として逆対称4点曲げ試験法を開発し，スギ中断両構造用集成材でその妥当性を検証した。 得られた結果を要約すると以下のとおりであった。 1）低比重をホす宵崎県産スギに対し，3点曲げ試験によりせん断性能評価を行う場合，加力点におけるめり込み変形がせん断破壊の発生を阻害していると考えられた。 2）逆対称4点曲げ試験法により，曲げおよびめり込み破壊に先行してせん断破壊を発生させることが叶能になった。 また，加力点におけるめり込み変形を抑制するために，鞍型鋼板ラグスクリュー接合を用いた結果，その効果が確認された。 3）ラグスクリューの必要本数は，加力点および支持点におけるせん断，曲げおよびめり込み応力の関係から予測することが叶能である。 4）今回試験を行った宮崎県産スギ中断面構造用集成材は，約8．0N／mm~2のせん断強さを示した。 この偶は，3点曲げ型試験で得られたせん断強さより大きい値を示した。