成型苗生産におけるスピンアウトの利用ブロッコリー、コマツナ

摘要

ブロッコリーの定植後の生育状況を表1でみると、スピンアウトセル苗は定植一～二週間すると地上部生育に差異を生じている。 このデータによると定植二〇日後では無処理の生育の方が優っている感があるが五〇日後にはそれぞれ逆転している。 これは三月号での宮城氏のコメントおよび四月号の堀田氏の根部活性値のデータと一致している。 植物の生長ではセオリーとして同じ条件、環境ならば早く発芽し生長を開始したものは後進のものに追い越されることはないとされている。 すなわち葉面積に応じての光合成であるからいったん生育が遅れれば追いつくことはできないが、しかし表1では草丈で一三％および五％レベルで生育増になっている。 これは推測の範囲であるが根の活性化により地上部へのタンパク合成に関与する何かホルモンのような物質が供給され、生育の活発化がはかられるのではないかとも考えられる。