大都市近郊農家の事業選択と学校給食への出荷行動一東京都日野市内における地場農産物需給システムを対象として一

摘要

学校給食において地場農産物を利用する効果として， 安全、安心な給食の提供，食育への活用，地場農産物嗜 好の喚起といったことが指摘されている"2'3)。こうした中，内閣府による第二次食育推進基本計画では.2015 年（当初は2010年度）までに，学校給食における地場 産食材（同一都道府県産）の使用品目割合を30%に高 めることが目標とされている。近年，学校給食において， 地場農林水産物（同一都道府県産）を使用する小中学校 は，国内の学校数の9割を超えており，そのうち7割強 の学校が恒常的に使用している4'。ただし，目標値であ る品目数に占める割合でみると，地場産（学校が所在す る都道府県内で生産、収獲、水揚げ)使用率は25.1% (2012 年度）に留まる。