馬CYP17遺伝子のアミノ酸コード領域におけるエキソン／イントロン構造

摘要

馬ステロイド17α－水酸化／17，20－開裂酵素遺伝子（CYP17）のユキソン／イントロン構造と、各イントロンの塩基配列を明らかにするために、馬ゲノムDNAを鋳型として、イントロンを含む複数のゲノム遺伝子の配列をPCR増幅した。 塩基配列を決定したところ、CYP17遺伝子のユキソンの数は人と同じ8個であり、ユキソンⅠからⅧまでの長さは6217塩基対だった。 また、各PCRタローンの重複部分，がイントロンも含めて完全に一致したことから、人の場合と同様馬CyP17遺伝子もゲノム中に一座位のみ存在することが示唆された。馬イントロンCには72塩基対の配列が制限酵素 Hind Ⅲの認識配列を挟んで直列に繰り返していた。 この繰返し配列は晴乳動物に広く存在するとされるMammalian－wide Intelspersed Repeat sequence（MIRs）とよく似ていた。 MIRs様反復配列部分を使ってプライマーを設計し馬ゲノムDNAをPCR増幅すると、多数のバンドが増幅されたことから、馬ゲノム中にはMIRs類似の配列が多数含まれていることが推察された。