炭水化物について考える2－非構造性炭水化物－

摘要

前回は，構造性炭水化物について要点を述べたが，今回はその残りの部分である非構造性炭水化物（NSC）ついて考えてみたい。 NSCは従来非繊維性炭水化物（NFC）と同じように使用されてきたが，1995年の全米酪農学会でNSCは酵素法，NFCは計算値によって値を表すことが決められた。 さらにFlorida大学のM．B．Hall教授により，前回も紹介した中性デタージュント溶解性炭水化物（NDSC）という考えが出てきている。 NSCはルーメン内での発酵が非常に速く，微生物のエネルギー源として重要であり，現在ではNSCの発酵をコントロールし，消化効率を改善するための研究が多く行われている。