牛群モニターとしての蹄病－総論－

摘要

牛の健康維持における蹄の重要性が唱えられて，かなりの年月が過ぎた。 『蹄病に関する第1回国際シンポジウム』が1976年にオランダで開催され，その問題点が回を重ねるたびに指摘されてきた。 このシンポジウムは2年毎で，主にヨーロッパが中心であるが参加者は世界各国におよび，昨年はスイスで10回目が開催された。 Weaver，Murry，Ward（イギリス），Greenough（カナダ）らが中心メンバーとなっていて，そこでは肢蹄にかかわる問題として牛舎構造と管理，解剖，疫学調査，蹄病 闳~炎，蹄感染症，削蹄，一般外科治療，遺伝学に至るまで広く網羅されていた。