『作物増収の本筋について』のすすめ

摘要

さて，私も栄週に取組みはじめて8年が過ぎ，個人的にようやく先が見えるようになりました。 それは，栄過によってできた米や野菜の評価が行く先々で大好評を博し，需要を満たせない状況にあるからです。 これは嬉しいことですが，反面，他の農家ではほとんど農協依存で生産をしているため，中身はともかく外観と大きさが頼みの作物作りとのギャップが大きくて，どのようにして栄過の理解と普及を図ろうか頭を抱えています。 大半の農家は観念的にどうしても過度の土作りと，多肥多薬栽培から抜け出せないでいるのです。 とにかく士を肥やして肥料をたっぷり入れなければ，まともな作物が穫れないと思い込んでいるのは事実で，それを消し去ることは一筋縄ではいかないようです。 それでいて新しい農業資材を用いる農法にほけっこう簡単にはまり込んでしまうのは，現状に不満か不安を抱いている証明だと思います。 土に何かを入れることにはまったく疑念や抵抗をもたず，反対に減らすことにはまともに取り合わない性質が身に沌み付いていると言えます。