現代用靂による『新栽培技術の理論体系』その8

摘要

生物はその生長の量には限度があって、ある限界に到達すれば、どれほど生長に好適な条件を与えても、もはや生長を続けることは出来ない。樹木のように多年にわたつて生長をくりかえしつづけるものでも、極限に近づくと生長は弱まって、ついには止まつてしま > つ。このように質量の増加には限度がある。また、形の上においては一定していて、一つの種類の植物の生長形は一定である。この一定の形を保ちながら、一定の範囲内で作物が大きくなる性質を作物体の形勢と名づける。形勢の限界に近づくと、どんな条件のもとでも生長は急ににぶくなり、ほとんど形勢の大きさが変化しない位になる。環境は形勢の特性に量的な変化を及ぼし、根の形勢をおさえれば拡がりがおさえられる。これは盆栽における数百年に及ぶ古樹の大きさをみればわかることと田ひう。