昆虫研究者のための博物館資料論,資料保存論(1)昆虫標本の生物被害どIPM

摘要

生物を扱う研究者にどって，研究の証拠どなる標本，将来の研究材料である標本を適切に保存するこど は，義務であるビいってよい.しかし，夏季に高温多湿ヒなる曰本では，保存する環境をコントロールで きなければ，標本は必ずどいつてよいほビ生物被害にあう.日本で保存されている最古の昆虫標本は江戸時代末期のものどされているが（田付1995),ヨーロッパでは300年近く前，リンネの時代の標本が保存 されているこどからも，高温多湿の日本では標本の保存が困難だったビ考えられる.近年，空調設備の 整った博物館等が各地で設置され，これからの日本では将来にわたり標本を保存していけるように思われ た.しかし，現実には，博物館の予算不足，施設の老朽化なビ不安材料が多くあり，研究者にどって，標 本をいかに長期間安全に保存していく力^は大きな課題である.