土の世界を知り、世界を見て人生を楽しめ

摘要

高校は東京、新宿の戸山高校ですよ。みんなが「東大、東大」って騒いでいる学校で、自分は何のために東大へ行くのかって考えた時、私は「自然科学者になりたい」と思ったんです。 小さい時に『シートン動物記』とか、ダーウィンの『ピーグル号航海記』とかを非常に面白く読んでいたから、「動物が自然の中でどうやって生きているのかを探る博物学をやりたい」と思ったんです。大学の科目には自然科学なんてないから、農工大に入学して、日本では草地農業があまり進んでいないことを知りましてね。 学園祭で「草地農業を日本でどうするか」っていう発表をしたんですよ。 それで、すっかりとらわれてしまって、畜産学科で動物の栄養学とか生理学を勉強しながら、ニュージーランドの本や文献を取り寄せて読みだしたんです。