大腸菌性乳房炎多発牛群における夜間放牧を併用した乳房炎コントロールと経済効果

摘要

劣悪な牛舎内環境，搾乳衛生および夏期の暑熱ストレスに起因した大腸菌性乳房炎が多発した管内の臨床型乳房炎多発牛群に対し，環境衛生の改善を中心とした乳房炎コントロール，ならびに牛舎内の劣悪な環境から牛を解放する目的で，夏期（5月～10月）に夜間放牧を実施した。 その結果，大腸菌性乳房炎の発生が減少し，短期間で高い経済効果を出すことができた。また経済損失額の算出は，乳房炎コントロールを総合的に評価する上で極めて有効な手段であった。