愛知県における検診事業の現状と課題

摘要

愛知県は，昭和の時代，安価な購入飼料と大都市周辺という立地条件を背景にいわゆる一腹搾りと称される酪農が多くみられ，当時からすでに草地をもたず，粗飼料の全てを購入し，育成を行わず，搾乳牛のみを飼養するという特異な形態がとられてきた。 しかし，平成の時代に入り，牛肉の輸入自由化による老廃牛の価格の低迷や初妊牛の高騰といった大きな変化がおき，それまであまり注意が払われなかった繁殖管理や疾病コントロールの重要性が一気に増大した。 家畜共済の収支状況も著しく悪化し，我々も早急な対応を迫られることとなった。