乳牛の蹄病治療におけるヒールレスメソッドの応用

摘要

2002年4月から2003年12月の間に3農場で239頭320肢に蹄病治療を実施し，発生状況，損傷部位およびその程度を調査した。蹄病の63％を白帯病 愕诐儰瑜踊撔蕴闫ぱ驻激幔摧S側蹄壁蹄球接合部および蹄底蹄球接合部に多く発生し，しかも症状が重く，その内27頭32肢にヒールレスメソッドを応用じた。機能的削蹄による治療回数は，123頭170肢で平均1．65回，ヒールレスメソッドを応用した27頭32肢では，平均1．21回であった。 さらに，無線式三次元加速度センサーで治療前後の歩様を観察した。 それを図形化したリサージュ図形では，処置前，披行肢側に明瞭な棟状の不規則な波形を認め，処置後および10日後には加速度変量は減少し円形となり，歩行の改善が証明された。