タイストール舎飼泌乳牛における発情徴候から みた授精適期の判定

摘要

タイストール飼養されている牛ではスタンディング発情の確認が困難であることから、人工授精は挙動の 変化、外陰部の充血.腫脹、粘液の流出等の外部発情徴候ならびに直腸検査による子宮'卵巣の所見に基づVゝて授精適期と判断した時期に行われている。しかし発情徴候から授精適期を判定する明確な指標は提示されていない。また近年乳牛の繁殖成績は低下しており、それには発情および発情徴候の微弱、不明瞭化、発 情持続時間の短縮が適期授精を困難なものにしていること力5'係っているとする指摘がある"。私どもは、タイストール牛舎に飼養されている乳牛について、究情徴候から従来受け入れられている授精 適期にあたる時期を判定することを目的として研究を進めてきた2)。ここでは、その中から臨床の現場で人 ェ授精を適期に行う上で役立つと思われる知見について報告する。