ワクチン投与歴のあるブロイラー鶏群におけるニューカッスル病の発生と対策

摘要

ニューカッスル病（ND）は世界各国に発生があり，養鶏産業にとって経済的に最も重要な疾病の一つである。 日本の養鶏産業においては，近年高病原性鳥インフルエンザの発生を経験し，NDの存在が少し薄れかけているようであるが，鶏病の防疫対象として最も警戒されなければならない疾病の一つであることに変わりはない。現在では効果的なワクチン株が4種，13製品が普及し，日本のほとんどの養鶏農家ではNDワクチンは不可欠なものとして認識され，ワクチンプログラムの主要な位置を占めている。 そのため，近年では国内の大流行は免れ散発的な発生に止まっている。