キウイフルーツの育種現状と溶液受粉省力化技術について

摘要

国内でキウイフルーツの経済栽培が始まって30年近くが経過しました。 1980年代には、トロピカルな雰囲気を持った新しい果物と言うことで高価格で取引され、ミカン類の園地転換事業にものって生産量が激増しました。 しかし、1990年には需給のアンバランスにより販売価格が暴落し、これを機に生産量は減少を続け、価格低迷が続くこととなりました（図1）。 ところが1997年以降では、生産量が4万トンを割った年の販売単価は300円を上回る価格にまで回復しています（2005年は除く）。 このことから、キウイフルーツの現状での国内需給バランスはこの辺りに一つのボーダーがあるのではないかと考えられます。