三陸沿岸および仙台湾におけるプランクトン年周期の現場観測とモデル計算

摘要

東北沿岸域におけるプランクトンの軌態を解明するために，1994年11月から19胴年1（用まで1ヶ月間隔で，水温塩分，栄蛮塩，クロロフィルaおよび動物プランクトンを観測した．表層混合層深度は冬から春に最大となり，親潮系水の影響によって一時的に浅くなり再び深くなったが，夏期の成層化とともに急激に浅くなった．三陸沿岸域では，親潮系水の流入と表層の栄垂塩増加に続いて植物プランクトンの春琴増殖が起こったが，仙台湾では表層混合層深度が浅くなる前に植物プランクトンの増加が始まった．1996年の冬には1995年に比べて，表層の冷却が進み鉛直浪合がより深くまで達したため，下層から表層への栄養塩供給量が増大して表層の栄義塩浪度が増加した．その結果として植物プランクトン春季増殖の規模は1996年のほうが大きかったものと考えられた．表層混合層深度と理論的海表面光斑の季節変動に駆動されるプランクトン年周期モデルを東北沿岸域に適用して計算を行い，現場観測摘果と比校した．このモデルは表層浪合層内の栄光塩，植物プランクトン，楷食性動物プランクトンの相互作用を衆している．三陸沿岸域ではモデルは現場におけるプランクトンの季節変動をおおよそ再現したが，仙台湾では1996年において植物プランクトン春季脚弛の発生順欄をうまく再現できなかった．決た，モデルがプランクトン地の経年変動を再現できなかったことから，河川水，外洋水など観測された悔渾磯境の特徴を踏まえて改良していく必要がある．