畜産物の放射能汚染を防御するための飼養方法の開発 ベントナイトのセシウム内部汚染抑制効果についてニヮトリを用いた検討

摘要

ベントナイトの放射性セシウム（Cs)内部汚染抑制効果を検討する目的で、計画的避難区域の放射性同位元 素汚染土壌の上でニヮトリを飼育し、実験を行った。対照群（n 二 5)、ベントナイト0.5%添加投与群（n= 5) およびベントナイト5.0%添加投与群（n=5)のニヮトリを10日間飼育し、鶏卵と鶏肉の放射能濃度をゲルマ ニゥム半導体検出器で測定した。その結果、ベントナイト0.5%添加投与群で、鶏肉中放射性Cs濃度が有意に 低かった。一方で、有意差は認められなかったものの、ベントナイト5.0%添加投与群の鶏肉中放射性Cs澳度 は、対照群よりも高値を示し、ベントナイトの放射性Cs内部汚染抑制効果には用量依存性を認めなかった。こ のことから、Cs吸着を目的としたベントナイ卜の飼料添加には至適投与量があると推察された。