沖縄地域におけるサトウキビの密植栽培と機械化作業体系の課題

摘要

農作業の効率化，低コスト化と単位面積当たりの原料茎量および品質の向上が求められる南西諸島のサトウキビ生産では，植付け，培土や収穫等の作業体系の機械化が進められている．作業管理の機械化を実施する場合，トラクタ，ハーベスタ等の機械が稼動できる畦幅を考慮しながら栽培が実施されることになる．例えば，大規模な圃場を有する地域では植付け機による定植，ハーベスタによる原料茎の収穫と，その後の株出管理，培土作業において，小型トラクタによる栽培管理を行う圃場では140cm程度の畦幅が必要となる．しかし，株間が等しい場合は畦幅が大きくなると単位面積当たりの植付け本数が低下することになる．このことは，有効茎数の低下，さらには原料茎垂（収量）の低下となって現れることになる．