胃癌化学療法におけるSecond－Lineとしての WeeklyDocetaxelの有用性

摘要

TS-lをfirst-lineとして投与した症例に，second-lineとしてweeklydocetaxel投与による治療を行ったので報告する。docetaxel（TXT）25mg／m2／wを3週間行い1週間休薬し，これをlcycleとして繰り返した。 投与期間は2週から4か月であった。 症例1では主病変の60％の縮小が5か月持続した。 症例2および3では臨床的に直接効果としての腫瘍の縮小は確認できなかったが，腫瘍マーカーの低下が認められ，同様に外来通院で治療を行うことができた。 4症例中1例は腫瘍の進展のため投与後2週間で全身状態が悪化し，投与継続を断念した。 有害事象としては明らかな血液毒性は観察されなかった。 1例で脱毛（grade2），胸水貯留およびgrade2の爪の変化が認められた。 これらのことからweeklyTXT投与法は血液毒性を減弱させ外来通院が可能になり，QOLを保つ治療が可能であり，胃癌化学療法におけるsecond－lineとしての有用性が示唆された。