堆肥の表層施用と全層施用の効果の違いについて

摘要

収量，品質が安定している果樹園は，細根が多く養分や水分を吸収するための根城が深くまで広がっている場合が多い。堆肥は土壌と混和することによって，①排水性、通気性が改善される，②養分が豊富になってそれがゆっくりと供給される，⑨土壌生物が活発に活動するなどの効果があり，バランスのとれた土壌改良資材である（図1）。 　 しかし，一口に堆肥の施用といってもその方法は農家によってさまざまで，その果樹園に適した方法で施用されていない場合も見受けられる。 せっかく堆肥を施用するのであるから，土づくり効果が十分に現れるようにしたい。 そのためには，施用する堆肥の種類と質，施用量などに気をつけることはもちろんだが，施用方法にも注意する必要がある。