在宅での化学療法の現状と看護

摘要

前回の研究「外来における胃癌術後化学療法の現状」で,外来での化学療法は安全に行えることを確認した。 そしてがん患者のQOLの向上のために,患者と家族のセルフケア能力を高めて在宅での化学療法を進めていくことを課題として取り組んできた。 当センター消化器外科外来では,これまでに携帯用ディスポーザブルポンプを利用した在宅でのCDDP-5-FU療法を36例経験した。 しかし,副作用の程度,携帯用ポンプや皮下埋め込み式ポートのトラブルの有無と対処法,治療中の患者の生活状況,社会復帰状況などの実際については十分に把握していなかった。 そこで,現在この治療法を施行している患者12名に対し,聞き取り式でアンケート調査を行った。