今年のブドウ加温栽培:ポイントはここ!!～ピオー泉～

摘要

昨年の夏季から秋季は気温が高く，日照条件も良かったこと,礼思や基肥として施用した最新成分の分解や吸収も多いと予想されることから，新柄の二次生長は例年に比べて遅い時期まで活発であった。 葉の傷みも少なく落葉も遅かった。 検量も充分確認された。 一見,貯糖養分の蓄積は良い状態に見える。 しかし，遅くまで生長させた樹では樹体へ移行する案分を消費しているため，貯蔵養分は充分でない可能性が高い。 秋季（10月）の根も秋根とよばれる太い新根というよりも生長を続ける細根が多かった。 これらのことから，休眠が覚醒し始める時期（一般には11月）の遅れも含め，低温期へ向けての樹の準備が遅れ気味となっているように見える。