光源制御をマイタケの生体電位の自発性リズム変動に連動させた茸栽培の試み

摘要

近年，低カロリーでリグニンやβ－グルカンなどの機能性成分を含み食物繊維が豊富な茸類は，健康食品として注目され需要が拡大し，茸工場での人工栽培が普及している．従前から人工栽培での栽培環境条件は，靡場の生産者の経験にょり確立されてきたが，科学的な根拠の裏付けが遅れている．これまでに我々は，マイタケ，エリンギ，ナメコなどの茸の栽培現場での聞き取り調査に基づいた環境条件を踏まえ，子実体の生体電位を計測し生長促進に作用する至適生育条件を科学的に検討してきた．