糖脂質抗原によるVα14NKT細胞の活性化と機能発現

摘要

Vα14NKT細胞の最大の特徴は，その抗原受容体の特殊性である。 乖苋萏濡伶iは，常にVα14／Jα281遺伝子間の遺伝子再構成産物で，V－J結合部のN領域には常に1塩基挿入されている。しかもこの塩基はグリシンコドン（GGN）の第3塩基にあたり，その結果アミノ酸レベルではまったく均一のポリペプチドである。 マウスにおいては，この均一なVα14α鎖とヘテロダイマーをなすVβレパートリーはVβ8，7，3，2などに限られている。 一方，マウスVα14NKT細胞に相当するヒトVα24NKT細胞の抗原受容体は，Vα24Jα18遺伝子からなっており，これもまたN領域に1塩基挿入がみられ，翻訳後には常にセリン残基をコードし，アミノ酸レベルでは均一である。 これとヘテロダイマーをなすVβレパトアは主にVβ11である。