金剛君と無人君－照洋丸ミナミマグロ産卵場調査航海第2レグだより－

摘要

生まれてはじめて首席なる名をいただいた筆者は，その重みを肩に感じつつ豪州北西の都市ダーウインから新照洋丸調査航海第2レグに加わった。 期間は1ヶ月足らずの比較的短い航海であるが，バイオテレメトリートシステム，CONGOネット，無人水中観測艇というような新規に導入したハイテク機器の実地試験を中心に据え，通常の調査であるネットによる卵稚仔採集，曳縄調査によるミナミマグロ幼魚採集，そしてあわよくばマグロ類のピンガ一迫跡調査というように盛りだくさんの計画であった。 正直なところ当初かなり不安であったが，優秀な調査員達（海洋部の岡崎，開発センタ一の越智，補助調査員の佐藤，硲）と船のクルーの働きともあり，終わってみればなかなか順調かつもの珍しさもあり，しかも飽きるまえに次の調査に入るため楽しいものであった。