保存登記がされていない土地について、不在者財産管理 人を選任するとともに所有権確認の和解制度を利用して 用地買収を行った事例

摘要

本件は、香川県が施行する国道436号における 交通安全施設整備工事の施工に伴い、保存登記が なされていない、また、管理している者もいない 土地について、地元地区の総代（自治会長）の協 力を得て、「不在者財産管理手続」と所有権確認 の「訴え提起前の和解手続」を用いて用地買収を 行った事例である。小豆島は、瀬戸内海国立公園の中心に位置し、 寒霞渓の景観や壺井榮の小説「二十四の瞳」、醤 油、素麵、佃煮などの食品産業、ォリーブ栽培等で有名な島である。一般国道436号は、京阪神か らの玄関口である福田港から小豆島町池田を経由 して、高松、市に接続する土庄港に至る主要路線で ある。